Q:
今の住まい(木造一戸建)が、底冷えするように寒いのですが、新居は木造で大丈夫でしょうか。
暖かい木造住宅はできるのでしょうか?
A:
建物の構造に関わらず、暖かい家はつくれます。もちろん木造でも大丈夫です。
今のお住まいが寒いのは、建てられたときの断熱設計の基準が、現在よりずっと簡素であること、それから断熱材自体の劣化が考えられます。
断熱設計の基準は、1980年に「省エネルギー基準」として、初めて制定されました。
その後、1992年に「新省エネルギー基準」が追加され、1999年には大幅な断熱性能アップとなる「次世代省エネルギー基準」が追加されました。
次世代省エネ基準からみると、1980年の省エネ基準は、1/5~1/3程度の断熱性能ということになります。
これらの基準は、住宅規模の建物では義務ではありませんが、住宅金融公庫(現 住宅金融支援機構「フラット35」)の融資条件であったり、低い金利が適用される条件であったりします。
住宅性能表示制度の「温熱環境」では、「次世代省エネ基準」は最高ランクの等級4、「新省エネ基準」なら等級3になります。
私たちも、フラット35や住宅性能表示の利用の有無に関わらず、これらの基準を断熱設計の目安にしています。
さて今のお住まいの話に戻りますが、築30年をこえる住宅の場合ですと、断熱材が入っていなくても不思議ではないということになります。
それより築年数が浅くても、各基準を満たしていないこともあるわけです。
木造の家だから寒いということではありません。
新居では、次世代省エネ基準や新省エネ基準を満たすように設計すればOKです。
さらに、現在ではサッシの断熱性能が格段に良くなりましたし、ガラスも複層ガラスが主流になっているので、今のお住まいよりは、確実に暖かい家にできるはずです。