2015-11-24
いよいよ引き渡しとなり、今まで預かっていた各申請書類をまとめてみました。
この建物を建てる上で、最大のハードルは道路法上の道路に接していないということでした。

○通路協定書
暗渠になっている水路が日常の通路として使われており、その通路が道路同等とみなすために、関係する地権者と通路協定書を結びました。これは、実はお施主さんが自分で実行し、その後、こちらの方に依頼してこられました。

○狭あい道路事前協議
道路法上ではない通路に対して、建築基準法を満足させるために、通路幅4mに拡幅する必要があります。拡幅した時、その土地を区に移譲するのか、整備を区で行いその管理はお施主さんとするか等、事前協議を行う必要がありました。

○都市計画法53条第1項許可申請
土地区画整理事業を施工すべき区域に入っており、階数や構造に制限を受けますが、木造2階建ては何の問題もなく、ただ提出するだけでOKの申請でした。

○風致地区条例
壁面後退と緑化基準が定められていましたが、狭小であることから、壁面後退の緩和基準を使用し、お店をできるだけ通路に面するように配置しました。条例の読み取り方がとても難解でした。

○建築基準法第43条第1項ただし書きの許可申請
上記の申請を通した後で、最大のハードル「建築基準法第43条第1項ただし書き」の許可申請を行いました。「道路法上の道路に接していないけれども、協定通路が道路同等と認められるから、建築審査会に諮って許可をもらうという申請です。
区の担当者の厳しいチェックが入り、タイミングをずらすと月イチの建築審査会に間に合わせられないという代物です。

○特定公共的施設設備計画の届け出
店舗部分にかかる条例です。いわゆるユニバーサルデザイン条例で、客動線のところに段差がないことや通路幅の基準が定められています。

IMG_3045○建築確認申請
上記の申請がすべて通った段階で、やっと、建築確認申請。これは、建築を建てようとするときに普通に出すもの。

この規模で、7つも申請があるとは、まさかまさかの申請作業でした。